最終更新日:2026年7月20日
数式は、値を1つずつ処理するのではなく、コレクション全体をまとめて計算します。たとえば、すべての子タスクの所要時間や、すべてのタスクのコストなどです。説明欄やコメント内で二重波括弧を使って数式を書き、sort、limit、where、order by で結果を整形できます。すべてのサブスクリプションプランで利用可能です。
プロジェクト管理ソフトウェアを見ながら、こう思ったことはありませんか?「あれ、数式なんてここに必要なの?」 確かに、数式といえば数字を足したり引いたりするだけのもの、というイメージが強いですよね。でも、ちょっと待ってください。
実はこういうことなんです。プロジェクトの中でたくさんのタスクがそれぞれ動いているとき、成功するにはメトリクスを使いこなす必要があります。そこで活躍するのが数式です。この記事では、こうした便利な数式がデータの扱い方をどう変えてくれるかを紹介します。プロジェクトの世界を今までとは違う視点で見る準備をしてください。
数式はすべてのサブスクリプションプランで利用できます。詳細は料金ページをご覧ください。
配列とは、タスク、担当者、期間、数値などのデータの集まりを指します。数式を使うと、選択したデータの集まり、つまり配列に対して複数の計算を一度に行うことができます。
たとえば、あるタスクのスケジュール差異を計算したい場合、次のように数式を書けます。
timeSpent - estimated
さらに、すべての子タスクのスケジュール差異を計算したい場合は、次のように書けます。
subtasks.timeSpent - subtasks.estimated
一見不思議に見えるかもしれませんが、後ほど詳しく説明します。ここではまず、上の数式のsubtasksが子タスクの集まりを表しており、数式を使えば単純な値を扱うのと同じ感覚で配列同士を引き算できる、ということだけ押さえておいてください。子タスクは入れ子構造のタスクに従っているため、こうしたロールアップ計算がそもそも可能になっています。
タスクの説明欄に{{と}}で囲んで数式を入力するだけで、その動作を手軽に試せます。詳しくはガイドをご覧ください。
Quireの数式では、[と]を使って任意の配列を作成できます。たとえば、1、2、3をまとめた配列は次のように書けます。
[1, 2, 3]
これに値を掛けたい場合は、次のようにします。
[1, 2, 3] * 5
結果は次のようになります。
[5, 10, 15]
さらに、2つの配列同士の計算も可能です。
[1, 2, 3] - [2, 1, 3]
結果は次のようになります。
[-1, 1, 0]
それでは、先ほど紹介した数式をあらためて見てみましょう。
subtasks.timeSpent - subtasks.estimated
3つの子タスクがあり、それぞれの所要時間が1時間、2時間、3時間、予定所要時間が2時間、1時間、3時間だとします。この場合、subtasks.timeSpentは[1h, 2h, 3h]として計算され、subtasks.estimatedは[2h, 1h, 3h]として計算されます。そして結果は[-1h, 1h, 0h]になります。
1hは1時間の長さを表します。詳しくはガイドをご覧ください。
データの集まりを並べ替えるには、sort関数を使うだけです。
sort([3, 1, 5, 2, 4]) * 2
次のような結果が返されます。
[2, 4, 6, 8, 10]
sort(3, 1, 5, 2, 4) * 2と同じ意味です。
最初の3つの要素だけを取り出したい場合は、次のようにlimit演算子を使います。
sort([3, 1, 5, 2, 4]) * 2 limit 3
小さい値を除外したい場合は、次のようにwhere演算子を使います。
[3, 1, 5, 2, 4] where any > 4
次のような結果が返されます。
[3, 5]
anyは、where演算子の左側にある配列内の各値を表すキーワードです。
先ほどのスケジュール差異を計算する数式subtasks.timeSpent - subtasks.estimatedに戻って、少し応用してみましょう。
この数式はすべての子タスクの時間差異を返します。ここで、スケジュール差異そのものではなくタスク自体を取得したい場合は、order by演算子を次のように使えます。
subtasks order by any.timeSpent - any.estimated
デフォルトの並び順は昇順です。降順にしたい場合は、desc キーワードを使って次のように書けます。
subtasks order by desc any.timeSpent - any.estimated
さらに応用的で複雑な数式を紹介します。何をしているか読み解けるか試してみてください。
subtasks where any.timeSpent > 1d and any.due < tomorrow and any.priority >= high order by desc any.timeSpent - any.estimated limit 3
使い方はとても簡単です。数式を組み込んだカスタムフィールドを作成するだけです。たとえば、各タスクにかかっているコストを常に把握したいとします。まず、Costというカスタムフィールドを定義し、タスクごとのコストを記録します。

次に、Total Costという別のフィールドを定義し、各タスクとその子タスクを含めた合計コストを次のように計算します。こうしたフィールドがいくつか揃えば、テーブル表示を使うことで、それらを列として一気に並べて確認できるのが一番早い方法です。

いくつか注意すべき点があります。
Costとcostは同じものとして扱われます。SUBTASKSとsubtasksも同様です。{と}で囲む必要があります。上の数式で{Total Cost}と書かれているのはこのためです。Total Costがどのように計算されるかをもう少し詳しく見てみましょう。まず、A、B、Cという3つのタスクがあり、BとCはAの子タスクだとします。また、A、B、CそれぞれのCostとして50、30、10を入力したとします。この場合、
SUM(30, 10, 50)となり、結果は90になります。
数式を活用するもう一つの便利な方法として、プロジェクトの説明欄に直接埋め込むことができます。たとえば、プロジェクト全体のコストを表示したいとします。プロジェクトの説明欄に次のように書くだけです。
Total cost: {{SUM(tasks.{Total Cost})}}
ここで、
{{と}}で囲む必要があります。また、{{と入力すると、オートコンプリートのダイアログが数式の入力を補助してくれます。tasksは、プロジェクト内のすべてのタスクを表す組み込みの識別子です。こちらも大文字・小文字は区別されません。もし最もコストの高い上位5件のタスクを知りたい場合は、次のように書けます。
{{tasks order by desc any.{Total Cost} limit 5}}
あるいは、時間をかけすぎているタスクを一覧表示したい場合は、次のようにします。
{{tasks where any.timeSpent - any.estimated > 1d order by desc any.timeSpent - any.estimated limit 5}}
マークダウンが対応している説明欄であれば、タスクやコメントを含め、どこにでも数式を組み込むことができます。プロフィールの説明欄に適切な数式を書けば、チームメンバーのパフォーマンスをまとめて表示することも可能です。
Quireの数式がどのように役立つかを学び、試してみたい場合は、タスクの説明欄で実際に試すのがおすすめです。試行錯誤しやすく、より手軽に理解できます。
数式を使うと、単一の値ではなく、タスク、子タスク、カスタムフィールドといったコレクション全体に対して計算を行えます。たとえばsubtasks.timeSpent - subtasks.estimatedと書けば、すべての子タスクのスケジュール差異を1行で取得できます。
タスクの説明欄を開き、数式を二重波括弧で囲むだけです。入力するとオートコンプリートのダイアログが開きます。同じ書き方は、コメントやプロジェクトの説明欄、カスタムフィールドでも使えます。
sortは配列を並べ替え、limitは先頭からN個の要素を取得し、whereはanyキーワードを使って条件に合う要素を絞り込みます。これらは組み合わせて使うことができ、たとえば子タスクを所要時間の降順に並べ替えてから、上位3件に絞り込むといったことが可能です。
はい。Quire仕様のマークダウンに対応しているフィールドであれば、タスクの説明欄やプロジェクトの説明欄、コメントを含め、どこでも二重波括弧内に数式を書けます。
配列全体に対する四則演算、比較演算、sort/limit/where/order by、そしてSUMやAVGといった集計関数などです。詳細なリファレンスはQuireの数式ガイドをご覧ください。
というわけで、Quireの数式についてひと通りご紹介しました。プロジェクト管理の頼れる味方です。Quireは数式のトレンドに乗っかっているだけでなく、その流れを自ら牽引しています。プロジェクト管理ソフトウェアとして初めて数式を導入し、今もなおその先頭を走り続けています。
Quireにとって数式は単なる機能ではなく、細部まで磨き上げられた体験です。プロジェクトのインサイトを強化したいなら、Quireの数式はきっと役立つはずです。数字を分析し、インサイトを見つけ出し、プロジェクト管理を新しいレベルへと引き上げる準備をしましょう。プロジェクトはもちろん、データを愛するあなた自身もきっと満足できるはずです!